賃貸でも、狭いワンルームや1Kでも、一人暮らしの作業で2×4材の収納を作れる!突っ張り式なので2×4材や1×4材の柱を立てても賃貸に傷をつけない、という機能的なDIY部品「ディアウォール(diawall)」「ラブリコ(labrico)」「ウォリスト(walist)」を使う人が増えています。
これならば、おしゃれな洋服のディスプレイも自由自在です。あなたのアイデア次第で、セレクトショップのディスプレイのように、丁度良い目線の高さに、ハンガーをたくさん掛けられれば素敵ですね。
そこで、ハンガーラックのDIYに挑戦する際、気を付ける点をまとめました。
ハンガーラックはここを気を付ける
重量へ備える
ハンガーラックは、意図せず多くの洋服を掛けてしまうので、中にはコート類のように重量があるものでは、2×4の柱が不安定になり危険が生まれます。荷重に対する備えが必要です。
まず、直にハンガーをかけるポールは、ステンレス製のものが通販でホームセンターのラインアップから選べます。このポールは金属製ですので、たわんでしまうことはあっても、折れてしまうようなことはありません。
ポールを支える方式は、大きく二通りあります。一つ目は、2×4の柱を2本立てて、その間にポール受けを使ってポールを固定してしまう方法です。運動で使う鉄棒を想像してみてください。
二つ目は、壁側に立てた2×4材にL字アングルを取り付けてポールを支える方法です。バスタオル掛けを想像してみてください。
柱のたわみ計算で危険を予測
ポール受けで支える場合、2×4の柱はポールのたわみで引き寄せられますので、柱の突っ張りが滑ったりする可能性があります。ステンレスが強いといっても全くたわまないわけではありません。
柱が強ければ、柱の剛性でハンガーポールのたわみは抑えられますし、柱が弱ければ曲がり、ハンガーポールがたわんでバランスを取ります。限界を超えれば事故につながるでしょう。
どのくらいの重さを掛けると柱がたわむのか、構造計算で試算してみます。
ポールの両端を柱で支える場合
柱の突っ張り高さを2,400mmとし、ハンガーポールにかかる重量を自重も含めて20kgとします。洋服の合計の重さとしては相当ですが、これをポールの中間にすべての重さが掛かったと計算上は仮定し、ポールの幅固を変数として柱のたわみを計算し、早見表にしました。
計算の上では、柱に対し垂直に固定された理想的にたわまないポールの先端に、ハンガーの荷重がかかったとしています。
単位はmmです。
ポール高さ | 横幅600mm | 横幅900mm | 横幅1200mm | 横幅1820mm |
1,800mm | 0.3 | 0.4 | 0.6 | 1 |
1,200mm | 0.1 | 0.15 | 0.2 | 0.3 |
固定の高さを上げたり、ポールの固定間隔を長くすると、たわみが大きくなります。あまりにたわむと天井の突っ張り面が離れ、突っ張りが効かなくなります。
上記の表程度なら、洗濯物の重量も安全を見て多めに試算しているため、ほとんど問題はありません。
柱にL字アングルを取り付ける場合
柱の突っ張り高さを2,400mmとし、ハンガーポールにかかる重量を自重も含めて20kgとします。L字アングルを2×4の柱に固定し、そこにポールを載せるため、柱は壁から部屋の中へ倒れてくる方向にたわみます。
計算を単純化するため、柱からポールがせり出させる距離を変数とし、そこに半分の10kgの重さが掛かった場合の、柱のたわみ量を計算します。ポールが部屋側にせり出しているほど、ハンガーを掛けた時に壁に当たらなくなりますが、柱の固定強度も必要になります。
単位はmmです。
ポール高さ | せり出し300mm | せり出し500mm | せり出し800mm |
1,200mm | 0.2 | 0.3 | 0.5 |
900mm | 0.5 | 0.8 | 1.2 |
あまりにポールをせり出させると、2×4の柱といえどもたわみ、天井の突っ張りが弱くなり倒れてくる可能性が高まります。
しっかり突っ張って有れば、上記の表程度のたわみは問題ないです。しかし、ハンガーポールはついつい、春夏秋冬の衣類をたくさんかけてしまうこともあります。突っ張る場所の天井・床面の強さをよく確認し、2×4の柱をしっかり固定することに特に注意してください。
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