ウォリストが倒れる!倒れ防止の方法は?

ウォリストが倒れる!倒れ防止の方法は?

ウォリストが倒れるときは、天井との摩擦が足りないときです。摩擦の大きい天井部分を突っ張るか、粘着性のあるゲルシートを挟むと滑りを止めるのに効果があります。

(滑り防止用のゲルシートでウォリストがピタッと止まりました)

解説

賃貸でも、狭いワンルームや1Kでも、一人暮らしの作業で2×4材の収納を作れる!

突っ張るだけなので2×4材や1×4材の柱を立てても賃貸に傷をつけない、

という機能的なDIY部品「ウォリスト(walist)」が話題になっています。

アイデア次第でおしゃれなインテリアを作れるのですが、苦労して作ったのに後から倒れた!とがっかりするケースがあります。

テレビを載せて倒れたとすると、かなり危ないです。

この記事では、倒れる原因をまとめ、効果的な転倒防止の方法を説明します。

ウォリストの原理は?

ウォリストは、木材の天井側につっぱりジャッキをかぶせ、バネで突っ張る構造です。

床側はバネではないため、しっかりと接地していればのせた物の重みでどうにかなることはありません。

天井側のジャッキは、設置後に突っ張るとバネが伸びるため、元に縮もうとする力で強力に天井を突っ張る仕組みです。

天井面を突っ張る強度は?

ウォリストが倒れる主な原因は、のせた物の重みで天井面のジャッキ裏面が滑りを起こしてしまうためです。

2本の柱の間に均等にものを載せている限りは、重みは垂直に床面方向にかかります。

しかし、重みのあるものフックで引っ掛けたりバッグを掛けたりしますと、柱にたわむ方向の力がかかり滑りを起こします。

どのくらい力がかかる?

試しに数値を設定して構造計算をしてみました。

長さ2.4mの2×4材の上下を固定し、床から1.5mの高さに10kgの重りを掛けたとします

2×4材はたわみますが、一見して分からないほどわずかです。

このときの上部には横向きに約2kgの力が掛かります。この力で、ウォリストのジャッキが滑ろうとします。

倒れ防止の方法は?

滑りの力よりも摩擦の力が大きければ、倒れません。

ジャッキには滑りを押さえるパッドがついていますので、設置する天井面も摩擦が多くとれそうな場所を選びます。

突っ張ると良い天井面は?

内装に使われているクロス(壁紙)は触ってみると結構粗さに違いがあります。

凹凸がない箇所や、触るとつるつるしている箇所は避けて設置します

木面も、家の内部に使う板は表面処理がされている場合が多いので、滑りやすいところになります。

クロス面よりも、コンクリ面のほうが微小な凹凸があり摩擦が大きいです。珪藻土の天井面なども同じく良いでしょう。

設置箇所を選べないときは?

設置する場所が決まっており、ほかの箇所が選べない場合も多いことでしょう。

とはいえ、賃貸の場合はビスで補強することもできません。

ここで使えるのが、耐震グッズの防振ゲルシートです。シリコーンゴムシート、ハイパーゲルシートなどと呼ばれることもあります。

自己粘着の性能がある厚手のゲルシートや防振ゴムを選択しましょう。

この手のゲルシートはとても粘着力があるのに、ノリがついてないのではがした後も壁紙になにも残りません。不思議。

一方、車のトランクルームで使うような薄い滑り止めシートを選ぶのはやめましょう。突っ張った際につぶれて表面摩擦効果がなくなります。

ゲルシートを天井側のジャッキ裏面に貼り、その状態で突っ張ると、天井に傷をつけることもなく、ゲルシートの粘着力で高い摩擦が得られます。

まとめ

ウォリストは優れたDIY部品ですので、うまく使いこなして、快適な住環境を作り出してみてはいかがでしょうか。