はじめに
ベランダ網戸は元々ついていても、やや劣化してすき間から蚊が入ってくる、なんて嫌ですね。
もし破れているなら、直しておくに越したことはありません。
ベランダ網戸についている網戸ネットは、100均で手に入る材料を使いDIYで張替えができるんです。業者に頼らず手作りしてみませんか。
玄関網戸は後付けになりますが、大きい開口部ほど、心地よい風を室内に取り入れられますので、ぜひ自作にチャレンジしていただければと思います。
木枠を作れば、網戸自体は簡単です。
市販網戸の網戸ネットをDIYで張替える方法、網戸枠から自作する方法を説明します。
ベランダ網戸のネット張替え
網戸ネットを張り替えるグッズは、100均(品ぞろいの良い店舗)で手に入れることができます。
ホームセンターであれば、必ずあります。
必要なもの
- 網戸ネット
- ゴムビート;網戸を押さえます
- ローラー:ゴムビートを溝に埋めるため
- ダブルクリップ、など:網戸を仮止めするため
張替えの手順
網戸のサッシを外す:
まずは既存の網戸を窓のレールから外します。
網戸サッシの左右をつかんで、上のレールに押し付けるように持ち上げると、下のレールから外れます。
床面に置いて古いネットを外す:
外したサッシを広い床面に置いて、溝に埋まったゴムビートを、ビートの切れ目部から持ち上げます。
ゴムビートを順々に浮かせていき、完全にサッシから取れると、ネットも外すことができます。
新しいネットを準備する:
新しい網戸ネットを、ダブルクリップを使って、サッシの枠にたるまないように仮止めします。
大きすぎて作業がしにくい場合は、あらかじめ、使いたいサッシ枠から少しはみだす程度まで、小さく切っておきます。
ゴムビートでネットを固定する:
仮止めした網戸ネットの上から、ゴムビートを使ってネットを固定していきます。
ゴムビートを網戸ネットごと凹枠に押し込むように作業します。
このときゴムローラーがあると便利ですが、なくても割りばしの先などで細かく押し込めばできます。
網戸ネットのサイズを修正:
ゴムビートをすべて押し込み終わったら、はみだした網戸ネットを切り取ります。
ゴムビートの余りもハサミやカッターで切り取ります。これで完成です。
業者に張替えをお願いすれば、それなりの出張料金がかかりますが、DIYで張り替えれば部品代だけです。
気軽にトライしてみてください。
網戸ネットは日常的な使用で劣化して破れたりしますので、暮らしていれば張替えを何回もやるチャンスがあります。
必須の道具は一式揃えても安いので、手に入れておいて損はないでしょう。
玄関網戸の自作
説明に用いるのは、我が家で玄関以外で一番開口部が大きい、1.1m×1.3mの枠に向けて製作した網戸です。
網戸自体もドアのように開閉機能を持ち、取り付けるベランダや玄関の枠にも固定可能です。
大型の開口部用に用いる網戸を製作するにあたり、どんな形状でも応用が利くポイントは二つ、
木枠網戸の材料
材料は以下の通りです。
- 木材(SPF材)19mm×19mm 長さ1,820mm
- 木材(SPF材)19mm×38mm 長さ910mm(開口部の大きさに合わせて変化させます)
- 網戸ネット
- アジャスターボルト
- 蝶番(ちょうつがい)
- 木枠を作る固定材料 例:隅金、木ねじ
- 必要に応じてプラダンシート
材料費は、市販のドア網戸で、網戸を暖簾(のれん)のように強力マグネットで連結する簡易タイプよりは高くなりそうです。
しかし、網戸が片側に巻き取って収納されるローリング型(ロータリー型)に比べると格安です。
ネジを使わず、木材同士やネットをすべて木工用接着剤で貼り合わせても構いませんので、更に簡単にできます。
必要な工具類
- 木工用接着剤
- 木ねじを締めるためのドライバー
- 木に下穴を開けるためのキリ
- タッカー(大きいホッチキスのようなもの)
大型の木枠は、組み立てでねじ止めする箇所も多くなりがちです。
あまり肉厚の木材を使用しませんので手動工具でも行けますが、組み立てをスムーズに行うためには、やはりDIY用電動工具が便利です。
すぐに買わなくても良く、まずは電動工具のレンタルから始めるのも賢い選択でしょう。
木製網戸を作る時、網戸貼りにタッカーは必需品です。
安価なもので良いので、必ず本体と充分な量の針を揃えましょう。網戸の補修や、他の木工工作でも活躍します。
木枠網戸の製作
網戸をつける玄関枠の寸法を測ります。
多くの住宅では、玄関枠の高さは1,820mmよりも大きく作られています。
ですので、長さ1,820mmの木材では上までカバーできないとの前提で作ります。
昭和時代の団地のように、玄関ドアの高さが低めの場合は心配ありません。
木材でカバーできない上部はプラダンシートでふさぎます。
ドアクローザーは開閉で動きますので、形状に合わせてうまく避けてあげる必要があります。
枠よりも網戸枠が大きくなるよう、サイズを設計します。図で説明します。
写真のとおり、必要な長方形が作れる安価なSPF材(1×1材で良い)と、網戸ネットを準備します。
更に、アジャスターボルトを付ける位置には、SPF 1×2材を追加で左右間に渡した(渡し棒)ほうが良いです。
固定する力は大きく、渡し棒が無いと枠が曲がりますし、渡し棒が1×1材程度の強度ではたわんでしまいます。
ただし、玄関の場合はこの補強棒は開放時に通行の邪魔になりますので、枠の上部、下部のSPF材を1×2材に変更し、ここにアジャスターボルトをつけます。
一般的な引き違いドアでも玄関でも、縦が長い網戸を付ける場合、網戸枠の下部をレールか地面に密着させる方式になります。
網戸枠の上部木材にアジャスターボルトを付けて、突っ張る力で網戸を固定することになります。
網戸にかかる風力も増えますので、固定力を上げるためアジャスターボルトは1ヶではなく下部木材にも2ヶ、3ヶとつけても良いかもしれません。
アジャスターボルトの付け方は写真を参考にしてください。半分くらいの高さから下方の枠が開閉できるように小窓を作り開いたところです。
それぞれの木枠を組み立てた後、屋外側から網戸ネットを貼ります。写真の品では接着剤で付けたうえでタッカーで補強しています。
後は現物合わせで、ストッパー代わりにマジックテープをつけたり、吹き込む風が強い時に網戸が勝手に開かないよう留め金をつけたり、元が安価な材料なので気兼ねなく加工してください。
玄関の高さが1,820mm以上ある場合、網戸がない場所が残りますので、こちらも現物合わせでプラダンシートで塞ぎます。
網戸ネットを貼る前にプラダンシートのサイズを測り、ネットとプラダンを一緒にタッカーで木枠に固定すると、取り扱い性が良いです。
木製枠網戸の使い方
網戸は、ドアやベランダの屋内側に取り付けます。
ただ置いたような状態です。ですが、アジャスターボルトの力で左(または右)の枠に押し付けますので、使用中に外れることは殆どありません。
網戸が不要な冬場は、網戸を取り外して保管します。着け外しは簡単です。
まとめ
いかがでしたか。分かりにくい所があるかと思いますが、写真をご覧いただき不明点はご質問ください。
割り切って、市販網戸のように引き戸構造にすることを諦めると、四角い枠を作って網戸ネットを貼り、蝶番をつける程度の簡単な構造になります。
市販の網戸のように、網戸ネットを外枠・内枠で挟むことで弛みがなくピーンと張る、という方法はできませんが、補強材を縦横にいれ網戸を固定することで代用できます。