ドアノブのラッチが引っ込まない時にすぐできる対処法

ドアノブのラッチが引っ込まない時にすぐできる対処法

ドアノブのラッチがスムーズに戻らないときは、上下や左右のどこか当たっている可能性が高いです。滑りを良くするため、乾いたパウダータイプの潤滑剤をラッチのすき間に吹き付けて動きを改良します。

(鍵穴専用のドライ潤滑剤でラッチが元の動きに戻りました)

解説

ラッチが出てこない、ラッチが引っ込まない、そのせいで閉まらない場合、ドアが意味をなさなくなってしまいます。

屋外に面した玄関ドアは特に、ラッチの表面は長年の汚れが付着するほか、経年劣化で錆が浮いたりザラザラに表面が荒れたりします。

すると、摩擦の影響でラッチがドアノブ側に入ったまま外側へ出てこない状態や、反対に引っ込まない状態になることがあります。

このような時の対処法を、以下に説明していきます。

ラッチが動かないときは?

まずは、完全に外部へ引き出すことを考えます。

ドアの側面から少しでもはみ出しているならば、ラッチの平らな上下面をプライヤーやペンチでつかみ、外側へ引き出します。

ペンチでつかむと上下面に傷が付きますが、機構的にラッチの動作に関係しないので、少しの傷は問題ありません。

先端が出てこないときは?

はみ出してないとつかみようがないので、先に動きを回復します。

ラッチは常にバネで押されているので、指で押し込んでみて少しでもガタガタと動くようであれば、まずは次項の潤滑剤を噴射して摩擦を減らしてから、押し引きしましょう。

そのうち、ばねの押圧がラッチの摩擦に勝って、外にでてきます。

完全に噛み込んで動かないなら、最後に述べる分解に進みましょう。

滑りをよくするには?

ラッチが一旦戻ったら、再発しないようにラッチ穴とラッチ本体の滑りを元のように回復します。

表面や目に見える箇所の汚れを取り除いた後、ラッチ部と収納穴の隙間にパウダータイプの潤滑剤を吹き付けます。

ラッチ自体は収納穴の奥にあるバネで外側に飛び出す(又は、奥に引っ込む)仕組みですので、滑りが回復すれば問題は解消します。

パウダー潤滑剤は、ホームセンターでは鍵穴用潤滑剤の用途で売られており、オイルタイプの潤滑油が使えない場所で効果を発揮します。

もしオイルタイプを使うと、油にホコリが溜まり固くなって、ラッチが動かなくなります。潤滑剤は間違えやすいため、確実なパウダータイプの商品リンクを貼っておきます。

分解できる?

従来のドアノブのように比較的単純な機構の場合、ドアノブの取り付け台座のネジか、ドアノブカバーを外すことで全体を分解できます

すると、ラッチを押し出すバネ側にアクセスすることが可能です。

ラッチは外に見えているよりも内部は長いので、内部の駆動部に潤滑剤を塗布するのが有効です。

また、ラッチ自体の取りつけ角度が徐々にずれ、ドア本体に当たっていたりすることもあり得ます。

その場合、どうしても分解・位置調整をする必要がありますが、最近の住宅では意匠性を重視して、レバーハンドルタイプやプッシュプルグリップといった、ユーザが簡単に分解できないものが増えています。

下手に分解して元に戻せないと、ドアハンドル本体の取替えに繋がる可能性もあります。ラッチ単体の修正で治らない場合、業者に修理を依頼するのが安全です。