回答:
トルクとは回転させる力のことで、回転に使う力と回転軸からの距離の掛け算の数字。
解説
トルク=どのくらい軸から離れて力をかけるか
回転軸を円周方向に回転させる力、これがトルクです。軸を動力で回転させる部品にはトルクがついて回ります。
モーター、エンジンなどもトルク値を持っています。モーターなら扇風機の羽根や換気扇の羽根、洗濯機の洗濯槽、掃除機の吸い込み部などを回すそれぞれのトルクがあります。
電動工具の場合、ビットはモーターで回しますので、トルクはビットを回転させる力となります。
どのトルク値を選ぶのが良いか
各社の電動インパクトドライバーのラインアップでは、数十Nmから150~160Nm程度まで様々です。使う用途に合わせて選ぶことが必要です。
トルク値が最大のものを選べばよいかといえば、モーターも電圧もバッテリーも大きくなりますので高価になります。使う用途に対してオーバースペックであれば経済的に見合いません。
家電の場合
例示した扇風機や換気扇のモーターのトルクは、電動ドライバーのトルクの100分の1から1000分1の小ささです。軸の回転摩擦を小さくしてあるので、その程度で十分に用をなすのです。
実際、扇風機の羽根の中央の平らな場所を指で押さえ摩擦を掛けると、回転を止めることができ、トルクが小さいことがわかります。
洗濯機のモーターは、電動ドライバーの低スペックと同じ程度のトルクしかありませんが、洗濯物と水で重たい洗濯槽を回す力があります。
回転軸から近いところで回そうとすると大きい力が必要になりますが、遠いところで回す場合は小さい力で済みます。トルクは、力の大きさと距離の掛け算の量なのです
電動ドライバーは、ビットを軸中心で回転させる必要があることと、摩擦がある木材や金属に対してビットの回転を起こすために大きいトルクが設定されています。
自動車の場合
ガソリンエンジンの一般乗用車は50~200Nm程度、ディーゼルエンジンの大型トラックは1,000~2,000Nm程度です。用途に応じて、の意味が解っていただけるでしょう。
どのくらいのトルクが必要か
下穴があるところへのネジ締めであれば、数十NmでもOKです。
反対に、初心者であってもハードウッドでウッドデッキDIYに取り組むなら、製品ラインアップの中で一番トルクが大きいものを選んでもおかしくありません。
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