壁美人で30度傾けて針を固定する、とはどういうこと?

壁美人で30度傾けて針を固定する、とはどういうこと?

回答:

壁美人で使うホッチキスの針が、壁を正面から見て、右でも左でも30度倒れるように打ち込むこと。釘を斜め30度傾けて打ち込むのと同じ。

解説

壁美人で30度傾けるとは

賃貸でも、狭いワンルームや1Kでも、一人暮らしの作業で壁付け収納を作れる!ホッチキスで固定するので、壁に付けた傷がわからず原状回復も問題ない、という触れ込みのDIY部品「壁美人」が広まっています。

アイデア次第でおしゃれなインテリアも作れるのですが、作業は本当に簡単なのかな、と不安を持たれる方もいます。例えば、メーカーが作業で指定するホッチキスの針の刺す方向は30度の角度、これは何のことでしょう。

作品例の写真を見て、半時計回りに30度傾けるのかな?と思った方もいるかもしれません。正しくは、ホッチキスの二つの穴を壁にぺたっと付けてよいのですが、壁の面に対しては斜め方向から刺すということです。

斜めに刺す意味

仮に、壁に垂直に刺したホッチキスの針は、刺した方向と反対向き(180度向き)に力が掛かると、一番小さい力で動いて、しまいには抜けてしまいます。

これがもし30度斜め方向に刺した場合はどうでしょう。30度斜めの方向へ力をかければ同じく弱い力で抜けてしまいますが、壁に垂直に離れる向きに力をかければ、抜ける方向(針の進行方向)と針穴の内壁を押す方向(針に垂直方向)に分散します

抜ける方向の力が小さくなる効果と、ホッチキスの針が内壁に押し付けられ摩擦が増える効果で、壁から離れる方向への抵抗力が増します。

なお、垂直に物をぶら下げるときの荷重にはあまり影響しません。

更にしっかりと固定するには

ホッチキスの針を30度傾けて打ち込んだとしても、すべてが同じ方向に揃っていると、30度の逆向きに力が掛かった場合は抜けやすくなります。

そこで、ホッチキスの針の打ち込み角度を、左側30度と右側30度にばらばらにするとさらに抜けにくくなります

好ましくは、壁美人金具の左半分はホッチキスの針を左側に倒し、右半分はホッチキスの針を右側に倒すようにします。壁に対しては、カタカナのハの字を描くように打ち込むと、垂直方向の力に対し強くなります。

この方法は、引っ越しなどで取り外す時に注意が必要です。左右のホッチキスの針が別々の方向に刺さっているため、フィルムを左右のどちらか片側からペリペリとはがし去ることは難しくです。

壁を傷付けないように、ホッチキスの針をペンチやラジオペンチでつかんで抜きましょう。工具は100均でも手に入ります。無理にフィルムをはがすと、ホッチキスの針が石膏ボード内を横切ろうとしてボードが欠けてしまう恐れがあります。

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