木ネジがゆるむときは、①打つ場所を変えられないか、②呼び径の大きい木ネジを使えないかをまず確認します。
無理なら、緩みのある穴をつまようじや割りばしでふさぎ、ボンドを流し込んで隙間を狭くしたうえで再び木ネジを打ちます。
解説
木ネジのつけはずしを繰り返したり、緩む木ネジの増し締めを繰り返したりすると、徐々に雌ネジがだめになり、ネジを締めても緩みが出るようになります。
他の場所に新たに木ネジを打っても良い場合、又は、ゆるいところに更に大きい呼び径の木ネジを打っても問題ない場合は、そのまま作業を進めます。
ですが、ねじを打つ相手によりますので、いつもこの方法が通用するケースばかりではないです。
緩いネジをきつくするにはどうしたらよいのでしょうか。
緩みのある雌ねじを埋める
固定する部品側のネジ開口が小さく、呼び径の大きいネジを使えない場合、緩む穴（雌ネジ、めねじ）を埋めます。
専用の補修剤か、家にあるもので、緩い部分を埋めます。
1.木工用のパテ（ウッドパテ）／エポキシ樹脂・二液混合タイプ
2.木工用のパテ（ウッドパテ）／一液接着タイプ
3.家にあるボンドで何とかする
以下で違いを述べていきます。
パテ：穴埋めの専用品
木工用のパテは、もともと木材のくぼみや割れ部、穴を埋めるために販売されています。
木材とパテの材質は異なるものの、パテが固まるととても硬くなるため、塗装ややすり掛け、ネジ開けや釘打ちもできてしまいます。
木工用のパテは、ホームセンターで普通に手に入ります。
主に、主剤と硬化剤の二液に分かれていて、塗布前に混ぜ合わせて使うエポキシ樹脂系のパテと、一液性の溶剤系パテがあります。
エポキシ樹脂系
混ぜ合わせる手間が要りますが、10分程度でかなり硬くなり、釘打ちなどを行うことができます。
主剤と硬化剤の反応で固まるため、作業ができるまでの時間は温度や湿度にあまり左右されません。
溶剤系
パテが乾燥（溶剤が揮発）して硬化するため、24時間以上の時間がかかりますが、比較的粘度が高く液だれ等の心配が少ないこと、また硬化後は同じく釘打ちなどを行うことができます。
溶剤系パテは、耐水性が高くないため、常に湿度がある場所（水回りや浴室）や屋外木部では使わない方が無難です。
チューブ状の少量から、プラ容器の大容量まで様々なパッケージで販売されています。一般のDIYなら以下のようなチューブ状で足りるでしょう。
家にあるボンドで何とかなる？
だめになったところを、家にある木質系のつまようじや割りばしでふさいで穴を再生します。
ネジ穴に木工用ボンドを流し込み、更につまようじや割りばしを詰めて穴を埋めます。
流れ出した木工用ボンドは、硬化する前にふき取っておきます。
ボンドが硬化した後、飛び出したつまようじや割りばしを切断します。
木工用ボンドは硬化後も硬度が低いため、普通は釘やネジは打てません。しかし、もとの部分はほとんど木質系の材料で埋めていますので、そこへ木ネジを再び打ちます。
木ネジの接合強度を増すため、木ネジの長さは元々の木材まで到達するように長さが大きいものへ変更します。
隙間を埋めたボンドは元の木材と一体化することはなく、金属のネジは接着しないので緩み防止の効果もありません。元々の木材まで貫通した上で固定しないといずれ外れます。あくまで、割りばしやつまようじを押さえて木ネジを打ちやすくする効果です。
耐水性がなく、強度にもやや不安がありますが、木ネジの接合強度があまりいらない場所では、手持ちの材料で補修できる方法としてトライしてみてください。