
本棚のスペースを手前と奥で二倍使えたら、もっと多くの本を持っておけるのに。
スライドまではいかなくても、今の棚を二段にすると二倍の収納力になるのだけど。
そんなステキなことを考え始めると、どうにかしてスライド本箱や二段目の棚をとりつけられないか考えますね。
特にスライド本棚は、専用の市販品を買えばいいのですが、すでに本棚を持っているのに買うのはしゃくです。
では、自分でスライド本棚や増設棚をつけるにはどうすればよいのでしょうか。
順を追って、まずスライド本棚から説明します。
スライドで検討する点
今持っている本棚の手前の空きスペースに、もう一つの本箱を入れて左右にスライドさせれば良いことはわかっています。
検討したい点は二つ、
レールは必要?
倒れないためには?
レールは必要?

スライド本棚に取り付けたキャスターで左右に動かすには、レールは必須です。
レールを付けずにキャスターを滑らせると、本を詰めた本箱の重さがキャスターの接地面に集中し、木をへこませたりします。
繊維板を使った化粧板の場合は最悪、表面にヒビが入ります。
アルミのレールを取り付けて、キャスターから受ける圧力を分散させるとともに、キャスターの動きをうまく一方向だけに制約して、スムーズにスライドできるようにします。
キャスターの車輪幅に合わせたアルミガイドは、ホームセンターで手に入ります。
レールは一本でも大丈夫です。後述する倒れ止めを取り付けると自立します。
鉄道のように2本を平行に設置すると、本棚の箱が自立して安定します。
ですが、キャスターの取り付け位置も本箱の中心線からずれるため、レールに取り付けるときに本箱を前後に傾けにくいです。
取り付けの時は、傾けられないと周囲とのクリアランスがなくやや難易度があがります。天井と本箱のクリアランスをシビアにコントロールしないといけません。
倒れないためには?

スライド本棚が手前、または奥に倒れないようにするには、下部のレールに加えて、上部でも前後の動きを制約します。
そこで、固定本棚の左右の板にロープウェイのようにガイドワイヤを張り、スライド本棚側に取り付けた丸フックに通します。すると、丸フックの内径の幅でしかふらつかなくなります。
スライド側の本箱にしまう本も、バランスをとって、本箱が前後に傾かないようにすると、より安定します。

または、スライド本棚側にアイアンバーを付けて、固定本棚の天井につけたねじ込みフック(商品名はヒートン)と連結しても良いでしょう。
ヒートンもアイアンバーも、商品ごとにサイズが決まっていて現物合わせで調整できないため、本箱と天井のクリアランスにぴったりフィットするよう選ぶのが重要です。
二段にするとき検討する点
二段にするときは、できあがりのイメージは浮かぶと思います。
本棚の空いた空間に、二枚目の棚板をうまくはめ込むだけです。

まず、棚板を載せる支持部を作ります。本棚の側面に板があるなら、適度な高さに角材を取り付けます。
この上に棚板を載せるので、左右の側板にそれぞれ角材を取り付けましょう。

支持部ができたら、棚板をはめ込みます。
他の方法でも棚板を支えることは可能です。しかし、上記が一番失敗しにくく、基本となる作り方です。