
一人暮らしや、カップルだけの身軽な暮らしを考えている方の中には、置き場所を広くとる家族用のテーブルではなく、スリムなダイニングカウンターが欲しいと考えている方もいるのではないでしょうか。
ダイニングカウンターは、IKEAやニトリで探せばいろいろなタイプが見つかります。でも、結構お高いですよね。
新生活で生活費に余裕がない場合は、かなり安い、カラーボックスを使ったダイニングカウンターを自作してみてはいかがでしょう。
ダイニングカウンターの高さ

手作りするにあたって、決めないといけないことは二つあります。
一つ目がカウンターの高さ、二つめがカウンターのサイズです。
カウンターの高さは、使う椅子によってだいたい決まります。
普通の椅子を使うなら、カウンターの高さは70cmから90cmの間が良いです。
カウンターチェアのような、腰高の椅子を使う場合は、90cm~120cmあたりを狙いましょう。
カウンターのサイズ
ダイニングカウンターは、二人が並んで食事をできるよう、幅が広くなります。
人が座れるスペースを空けるため、選ぶカラーボックスも幅が狭く高さが高い、スリムなタイプを選ぶとよいでしょう。
板材の選定

カラーボックス同士の間隔は、椅子が二つ入るぐらい空けることになります。
すると、天板がたわみやすくなってしまいます。これは危ない状態で、作るときから考慮しないといけません。
どのくらいの板厚で、どのくらいの幅に収めるとたわまないのか、実際に試さなくても構造計算で求まります。
例えば、天板にかかる力を、女性二人が並んで座ってひじをついた時の力、とみなします。
ヒトの上半身の重さは、全体重の約4分の1です。体重45kgの女性なら約10kg、二人で20kgの力をかけるとしてみましょう。
板材の材料として便利なパイン集成材とスギ合板で、板材の幅と板厚を変数として、たわみを試算してみます。
パイン集成材
天板の奥行が450mmの場合の試算です。たわみは1mm以下に抑えておけば、通常の使用では問題ないでしょう。
奥行450mm | 板材の支点間の距離 | ||
板材の厚み | 600mm | 900mm | 1200mm |
12mm | 1.6mm | 5.8mm | 14.1mm |
18mm | 0.5mm | 1.7mm | 4.3mm |
24mm | 0.2mm | 0.7mm | 1.9mm |
板材がカラーボックスに掛かる位置を支点とした場合、支点間の距離が広くなると、たわみに弱くなりますね。ですので、天板を厚くする必要があることを示しています。
スギ合板
こちらも奥行450mmの場合の試算です。
奥行450mm | 板材の支点間の距離 | ||
板材の厚み | 600mm | 900mm | 1200mm |
12mm | 4mm | 14.1mm | 34.1mm |
18mm | 1.2mm | 4.3mm | 10.6mm |
24mm | 0.5mm | 1.8mm | 4.6mm |
スギ合板はたわみ的に厳しいですね。
普通に使う分には問題ないですが、本当にひじをついたり、立ち上がる時に手をついたりすると、体重をかけるとたわみやすいです。天板の固定幅を狭め、厚みを増やしておくとよいでしょう。
倒れないようにする

天板とカラーボックスは、隅金や補強金物などを使い、ビスでしっかりと固定します。
それでも、カウンターテーブルは重心が高いので、地震などでバランスを崩す恐れがあります。
使うときには、カラーボックスの最下段に重いものを集めて置きましょう。例えば、重量のある本を集めておくなどが効果的です。
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