回答:
天井と床をつっぱる専用の突っ張り棒、ディアウォールを使うとよい
解説
一人暮らしを始める時の引っ越しや、結婚新生活、薄型テレビの買い替えなどで、テレビ台を手に入れて特に不自由なく使えていらっしゃる方は多いと思います。ところが、環境が変わると、テレビ台を置くスペースがないという問題が生じます。
床置きせずに何とか突っ張り棒あたりで天井方向にずらして、空間をうまく使えれば、と思い始めたら、ディアウォールでテレビ台を自作するほうが簡単です。
ディアウォールは、天井と床面をつっぱる便利なDIY部品です。突っ張り棒はSPF材の頑丈な木材ですので、二本の突っ張り棒の間にテレビ台になる板材を固定すれば、テレビ台として機能します。
なお、薄型テレビが大型化していますので、横板に載せる場合にどのくらい板がたわむのか、事前に見積もっておくほうが安全です。
たわみ量は木材の特性値と板の固定構造(支点と荷重位置)で構造計算から求まります。液晶テレビ用に台や収納を自作するときの事例と、必要な横板の厚みを計算し、一覧にしました。
テレビ台の場合
テレビを横板に載せるのは、落下やけがの危険が伴いますので、慎重にならざるを得ません。
重量に対する備えとして、板に載せる重量を20kgとし、板の中間にすべての重さが掛かったと計算上は仮定し、たわみが最大1mmになるところを限界点として、早見表にしました。
単位はmm、赤い背景は使用不可のところです。
板厚 | 横幅600mm | 横幅900mm | 横幅1200mm | 横幅1820mm | |
SPF | 1×4 (19x89mm) | 1.6 | 5.6 | 13.5 | 47.9 |
2×4 (38x89mm) | 0.2 | 0.7 | 1.7 | 6.2 | |
2×8 (38x184mm) | 0.1 | 0.3 | 0.8 | 3.2 |
上記の表の応用として、横板の奥行を2倍にした場合、たわみ量は単純に2分の1になります。
SPF材の2×4は、テレビ台として使うには力不足で、2×8を使うのが良いでしょう。更に広い横板が必要な場合、強度があるパイン集成材の厚いものを使うと良いです。ランバーコア材については、合板の強度データ仕様はほとんど公開されていないのでわかりませんが、構造的に角材の張り合わせで出来ているので、横板に使うのはやや不安があります。
なおスギ合板などのベニヤ板は、木目の向きによってはたわみやすいので使うときには注意が必要です。
実用上の安全率をかけると、液晶テレビの両側の空間はできるだけ詰め、テレビの両側面に近いところに柱を持ってこないと、横板のたわみに対して安心できなそうです。
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