木工用ボンドの乾燥時間を短縮する方法

木工用ボンドの乾燥時間を短縮する方法

木工用ボンドは塗ると乾いて固まり、3~4時間で作業に差し支えない強度になります。乾燥時間を短縮するためには、ドライヤー等で風を当てたり、熱をかけて蒸発を早めます。また、はじめから水の分量が少なめの速乾タイプを使うと早く乾き、作業強度になるまでの時間を短縮できます。

(ボンド速乾タイプなら時間半分、乾燥時間の悩みは解決しました)

公式発表の乾燥時間

木工ボンドは有名で、100均でも買えるほどに普及しています。

こうして多くの人が気軽に使うにもかかわらず、製品パッケージの使用法に重要な硬化時間が書かれていません。

メーカーの技術資料によれば、硬化時間を含めた使用法は

はり合わせて、圧締具(万力やバイス、仮釘)で2~3時間/20℃で固定し、12時間以上/20℃で静置させること

となっています。

結論として、木工用ボンドは乾燥時間12時間以上で実用強度になり、24時間以上経過すると最終強度に達します。

乾燥時間を短縮する方法

作業の追加

前項で述べたように、乾燥には時間と温度が影響します。

そこで、木工用ボンドに含まれる水分を早く減らすため、ドライヤー等で風を当てたり、熱をかけて蒸発を早めます

特に、木材同士の貼り合わせでは木工用ボンドが隙間に入りますので、風が当たりにくいなら熱をかけた方がよいでしょう。

ただし、木工用ボンドは温度が上がると柔らかくなります(※注1)。

ドライヤーの高温の風が当たれば柔らかくなり、何もしなければゆるんで貼り合わせる木材同士が動きます。

接着する木材同士を確実に固定具でクランプしてから温めるようにしましょう。


クランプ固定の方法

ボンドで、角材を直角に接着するコーナークランプ、平面部に使うならバイスで圧迫して、動かないようにしましょう。

コーナークランプは、まだ接着されていない二つの木材を、互いに90度の配置のまま保持してくれる工具です。

ご自分の両手で直角におさえる代わりに、この工具でおさえておけば、あとは固まるまで放置するだけです。

速乾タイプへの変更

12時間も待っていられない方は、まずは少しでも作業時間を縮められる、速乾タイプを使うと良いでしょう。

速乾タイプは、定番のボンド(コニシ社)の他にも、セメダイン社も販売しています。

乾燥時間が半分、というのが速乾タイプの売りですが、実は、最終的に接着が終わるまで12時間かかるのは変わりません。

ですが、木工作業をする上では、まずは木部の組立や切削に耐える程度に接着してくれれば良いので、動かなくなる作業強度に達するまでの時間が早いというものです。

速乾タイプと通常タイプの違い

普通の木工用ボンドが、加工できるまで待つ時間が3~4時間のところ、速乾タイプでは1~2時間です。

どうして乾燥時間が短くなったのか、それはボンドが主成分と水との混合物であり、相対的に水の分量を減らしてあるためです。

速乾タイプも、普通のタイプと同じく100均でも売られています。乾く時間が違うほかには大差はないので、常に速乾タイプを使っても大丈夫です。

関連する情報

→そもそも、木工用ボンドが接着する理由