賃貸に暮らしている方の中には、ベランダを通じて屋外から部屋の中をのぞかれないか、不安に思う方もいるかと思います。
住宅密集地では、中高層階であっても同じくらいの高さにある住居からの目線が気になるものです。
しかし、市販の目隠しシートやすだれ・よしずは見た目がいまいちです。フェイクグリーンを吊るすにしても強風の時に飛ばないかが気になります。
何か良い方法はないのでしょうか。
アクリル板を活用
光は透過し、目隠しに使えるのが、アクリル板です。
アクリル板は、私達の身の回りではフォトフレームなどに使われています。光を良く通す特徴が活用されています。
目隠しとして使うに為には、完全に透明でなくてよく、不透明にしないといけません。二つの方法があります。
まず、元々不透明であるカラーアクリル板を選ぶ方法です。ネット通販を使えば、お好みで住まいにあった色を選ぶこともできるでしょう。
次に、曇りガラス状のアクリル板を選ぶ方法です。もともとが不透明ではない場合、通販業者にはサンドブラスト処理をお願いしましょう。
サンドブラストとは、アクリル板に細かな砂(サンド)を吹き付け、ぶつかった衝撃で表面を荒らす工業的な手法です。元のクリアな色合いを保ったまま、外からの視線を遮ることができます。
アクリル板に自分で固定する紐用の貫通孔を開けることは簡単ではありません。手回しの工具はもちろんのこと、電動ドリルで穴を開ける場合も、衝撃でアクリル板に亀裂が入る恐れがあります。
購入する際に、業者に穴を開けてもらうようにしましょう。
ベランダへの設置方法
穴をあけてもらったアクリル板を、ベランダの手すりに吊ってあげれば、十分に目隠しとして機能します。
アクリル板は、厚み5mm程度の扱いやすいものでも面積が大きいと重くなります。ネット通販で配送してもらうにしても、大きいと料金的に不利です。
経験的に、扱いやすいのは1m角以下です。ベランダの目隠しの用途では、一枚板が必要ではありませんので、幾つかに分割すると良いでしょう。
手すりより上を目隠ししたい
手すりの下には摺りガラスが入っていたり、コンクリート製の欄干だったりして、外からの視線を気にすることはなくても、手すりから上が丸見えで悩む方もいるでしょう。
この場合、アクリル板を手すりより上で固定するようにします。
頑丈な角材、たとえば3cm角や4.5cm角などの長い角材や、2×4材をアクリル板の支持材として準備します。
これらの角材にアクリル板を固定します。もし固定が外れて、階下に落下するとおおごとなので、ビス止めする方が安心です。
手に入れやすい1m角以下のアクリル板の場合は、複数枚をそれぞれの角材に固定します。
アクリル板と角材で、旗竿のように広いエリアの視界を遮る構造ができたら、バルコニーの欄干に縛って固定します。ここでも、もし風が強くあおられたとき階下に落下しないよう、欄干の内側に、欄干に重なるように設置するほうが良いでしょう。
そうすると、手すりとの隙間で風通しも確保できます。
欄干への固定は、PP紐は絶対に使ってはいけません。直射日光ですぐに劣化して切れます。ベルトや麻紐など耐久性が高いもので固定し、ときどき緩んでいないかチェックしましょう。