白いザラザラはアロンアルファが反応した細かい粒が付着したものです。アセトンという有機溶剤で落とすことができます。例えばマニキュア用の除光液で落とせます。また、アロンアルファ用のはがし液も売られています。
(アロンアルファ用はがし液で白いつぶは取れました)
解説
プラスチックの破損の修理や、金属とプラスチックをちょっと接着したいとき、瞬間接着剤のお世話になることは多いと思います。
アロンアルファが有名ですが、時々アロンアルフアを塗って接着したら、その周辺が白くなることがあります。
見た目が悪いので困りますし、ザラザラしているので触ったときにも気になります。
家にあるもので取る方法はあるのでしょうか。
白いものは何?
白くザラザラしているのは、アロンアルファの反応残りの細かいもので、成分はアロンアルファの硬化物と同じです。
この細かいつぶは、アセトンという有機溶剤で落とすことができます。
女性の方でマニキュアの除光液をお持ちなら、それがアセトンです。瞬間接着剤のはがし液も、ほぼアセトンでできています。
除光液はコットンにつける前提で、アセトンの原液に近くサラサラしていますが、はがし液は粘度が高く直に塗りやすいので、作業のしやすさを考えるとはがし液のほうが良いです。
作業の上で気を付けてほしいこと
アセトンは油脂を溶かす働きがあり、手指につけると肌の表面がカサカサになってしまいます。
同じようにプラスチックを侵しやすく、アセトンを含ませた布で拭いたところが光沢がなくなります。
身近なプラスチックはアセトンに弱いので、目立たないところで試してから、実際に白くなったところに作業に移りましょう。
また、アセトンほどの溶解力はないのですが、エタノール(エチルアルコール)でも白いツブツブはとれます。
エタノールなら、ほとんどのプラスチックに使えます。
でも、アセトンもエタノールも、アクリルに使うのは絶対にやめましょう。
なぜ白くなる?
瞬間接着剤の成分は、アロンアルフアも他メーカーのものも、一般的にはシアノアクリレート樹脂です。
瞬間接着剤に含まれるシアノアクリレート樹脂は、容器の中では液状ですが、容器から押し出して接着物につけると、接着物の表面にある湿気を使って急速に接着反応を開始します。
瞬間接着剤は塗ったあと、空気中にも少し揮発するため、空気中の湿気と反応して蒸気→固体へと変化し小さいつぶつぶとして落ちます。これで表面に落ちるので、白くなるのです。
白くなるのを防ぐためには、アロンアルファを塗布する時は、接着物からはみ出さないようにしましょう。そのため、接着面に少量を点々と塗布して、接着物同士で押し伸ばしてもはみ出ないようにしましょう。