カラーボックスの高さは、椅子に腰かけたときの机の高さにピッタリです。
その利点を生かして、おしゃれな机を自作して使っている人が増えています。
一人暮らしの方や、子供部屋にまずは簡単な机を置きたいなど、場所を取らない机には適しています。
でも、机を作ってみよう、と板の組み合わせを検討し始めたときに、
机の天板が曲がってしまわないか?
何か補強をしたほうが良いのかな?
と不安になります。どのように補強するのが良いのでしょうか。
角材で補強
天板に角材を取り付けると、角材が曲がりにくいので天板のたわみを防止できます。
また、カラーボックスに傷をつけないよう板を固定せず、ただ載せるだけでデスクとして使いたいときも、天板の両端に角材があれば外れ防止になります。
角材に釘やネジ締めをするとき、角材側から天板側に打つとデスク表面に加工跡が見えず、きれいになります。
釘やネジの長さをよく選びし、天板の表面へ貫通しないように気を付けましょう。
天板の選定
天板自体の選定を事前に検討しておけば、補強がなくても使えるようになります。
天板のたわみは計算で求めることができます。板が薄すぎるとたわみますので、計算から必要な厚みを決めましょう。
なお、何げなくテーブルに肘をつくと、ヒトの上半身の重みが板にかかります。板がたわむとヒトがバランスを崩してしまう危険があります。
ヒトの上半身の重さは全体重の約24% (頭8%, 上腕8%, 二の腕6%, 手2%)と言われます。体重60kgの成人なら約15kgとなりますので、余裕を見て20kgが掛かっても大丈夫な板厚を求めます。
パイン集成材
パイン集成材は、外観がきれいで表面のフラットであるなど、テーブルの材料に適しています。
このパイン集成材を使い、奥行450mmの場合の試算を示しました。
奥行450mm | 板材の支点間の距離 | ||
板材の厚み | 600mm | 900mm | 1200mm |
12mm | 1.6mm | 5.8mm | 14.1mm |
18mm | 0.5mm | 1.7mm | 4.3mm |
24mm | 0.2mm | 0.7mm | 1.9mm |
板材がカラーボックスに掛かる位置を支点とした場合、支点間の距離が広くなり1200mmになると、たわみが大きく危険です。
たわみを減らすためには、板材を厚くする必要があります。24mmあれば確実ですね。
スギ合板
スギ合板も、奥行450mmの場合の試算を示します。
集成材に比べ、スギ合板は素材としての強度が低いです。
奥行450mm | 板材の支点間の距離 | ||
板材の厚み | 600mm | 900mm | 1200mm |
12mm | 4mm | 14.1mm | 34.1mm |
18mm | 1.2mm | 4.3mm | 10.6mm |
24mm | 0.5mm | 1.8mm | 4.6mm |
スギ合板はたわみ的に厳しいです。
普通に使う分には問題ないですが、とっさの時にテーブルに体重をかけるとたわみやすいので、板材の幅を狭め、板厚も大きくとる必要があります。
その他
たわみがどうしても取れないときは、天板の左右二か所だけで支えるのはやめて、奥も支えましょう。
足を入れる奥側にも脚、または板を立てます。すると、テーブルの板材を三辺で支えることになり、強度を上げられます。
市販のテーブルでも、奥側を板で支えているものは多くあります。板材が薄くても、奥側で支えてあげれば大丈夫です。