木ネジで木材が割れるときは、あらかじめ下穴を開けてからネジを打ちます。木ネジは締結力が高い分、木にかかる貫通圧も大きいためです。合板の断面にねじを打ちたいときは、ベニヤ合板は不向きなのでコンパネを使います。
(木割れを解消するネジでDIYが早く進みました)
解説
木ネジで木材同士を固定する場合、木材の端部を固定することは多いですが、直接木ネジを打ち込むと木目に沿ってピキピキッと割れることもまた、多いです。
完全に割れないまでも、ビキッと亀裂が入った音を聞いて頭を抱えた人もいることでしょう。
また、木材を直角に組み合わせるとき、合板の断面にネジを打つこともありますが、合板が割れてふくらんでしまう失敗も起こります。
どのように回避すればよいのでしょうか。以下に説明していきます。
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木ネジで割れる原因は?
木ネジと釘、コーススレッドを見比べたみた方もいるかもしれません。
例外はあるにしても、同じような全長では、木ネジは太い傾向があります。
木ネジは普通は半ネジという種類で、先端までの全長のうち半分から3分の2ぐらいだけネジが切ってあります。
これだけですとコーススレッドの半ネジタイプと同じですが、木ネジは頭に近いネジのない部分の太さが、呼び径と同じ外径になっています。
つまり、同じ呼び径のコーススレッドよりも、根元部分が太いです。
このため、木ネジを木材に沈めていくと、大きな貫通圧がかかって木割れにつながりやすいのです。
その代わり、木との摩擦が大きくなりますので長期間にわたって固定が安定します。
対策は?
いきなり木に打ち込むと、木を強い力で圧迫します。木ネジは、下穴を開けてから打ち込むのが基本となります。
木ネジの呼び径に対し、少し小さめの穴を、あらかじめキリやドリルビットを使って開けておきます。
下穴をいちいち開ける作業は、手間も馬鹿にならないので、できれば電動ドリルドライバー(インパクトドライバーでも代用可)を購入して進めると良いです。
いきなり購入するのは不安であれば、レンタルで試してみるもの良い選択です。
ベニヤ板が割れる原因は?
合板として便利なベニヤ板(ベニヤ合板)ですが、薄板が貼りあわされたものです。
断面にビスを打つと、貼り合わせた強度の低いところが押し広げられます。
こうしてふくらむように割れてしまいます。
合板の断面にビスを打ちたいときは、コンパネと呼ばれる合板を使います。
コンパネは、木材ブロックを並べて両面から木板を貼り合わせたもので、木材ブロックにはビスが刺さります。
木割れを防ぐネジ類
ネジの先端構造が工夫され、あらかじめ下穴を開けなくても木材を削りながら締め込むことができるタッピングネジも販売されています。
やや単価が高いので、用途や使用箇所で必要性を考えて、検討してみてください
・若井産業 木割れ防止ビス
・八尾製鋲 木割れ解消ビス
などがあります
また、コーススレッドであればネジピッチが粗い、呼び径に対してネジ胴が細いなど、木が割れにくい構造になっており、これを選ぶ手もあります。
ただし、木ネジよりピッチが粗く、同じ長さなら原理的に木ネジより緩みやすい問題があります。
ネジ胴の外径が小さいことも、長期的な木部やせに対しては不利です。締結強度を長期に維持したいところには、これらのネジは使わない方が良いです。
コーススレッドの場合、全長が75mmや90mm、更には100mm以上の長モノを使うことでネジ山の数を稼ぎ、緩みに対して摩擦力を確保することができます。