天井や床をネジで傷付けたくない場合、ラブリコやディアウォール等のDIY用突っ張り部品で間仕切りの基礎柱を立てると便利です。柱は間仕切り壁に使う板サイズに合わせた一定間隔で立て、水平に補強角材を入れて固定します。突っ張り部品が天井と床に均一に力をかけるよう水平板を差し込み、強く密着するよう摩擦を増やすゴムを取り付けます。
長年住んでいる自宅も、家族が成長すると家族構成に合わせたリフォームの必要性が出てきます。
簡単なものからリフォーム業者に頼んでいると、お金がかかりますので、できるだけDIYでやりたいもの。
ここではラブリコやディアウォールを使って、子供部屋として準備した一つの部屋を二つに分ける、仕切り壁のDIY事例を説明します。
間仕切り壁の作り方
以下の説明は持ち家の事例ですが、賃貸でも天井の下地をしっかりと確保すれば、
強度のあるパーテーションを実現し、プライベートな空間を確保できます。
手作りパーテーションの目標は、2×4材(ツーバイフォー)と板で部屋を分けると同時に、開閉できる入口も備えた状態にすることです。
何らかとびら状の板をつけるため、柱の固定を強くすることが第一優先になります。
一部屋を二つに分ける壁づくり
材料の調達
ラブリコ、ディアウォールの使い分けは次にように考えます。
・もし壁に扉も付けたいときは、扉の重量も支えないといけないので、ネジ式ジャッキで直接突っ張ることができる、ラブリコ アジャスターやラブリコ アイアンを選びます。
・単に仕切りを入れるだけで、壁自身を支えるだけなら、ディアウォールを選んでもかまいません。
作り方ですが、床と天井を2×4材で垂直に突っ張り、その間に水平に2×4材を渡してがっちりとした壁にします。
天井高さは2×4材の6フィート(約1820mm)より大きいので、調達した2×4材同士を延長ジャケットで接続します。
構造体の製作
隣接する柱の間隔は、900mmか600mmとしました。
この後、壁を作るときの板の規格品のサイズが600や900、1200などが多いため、取り付けやすさを考えました。
隣接する柱同士をウォリストのL字金具で固定していきます。
ラブリコを取り付けるのは2×4材の上面だけです。
下面はゴムパッドが用意されていますが、掃除機や椅子の脚がぶつかるなど、横向きの力がかかることもあり得るので、それで動くことがあっては危険です。
床面側にも2×4材を水平に配置し、L字金具で垂直な2×4材と固定します。
壁を立てる
床面の2×4材は、そのままフローリング床に置いても滑って倒れることもあります。
そこで、防振ゴムをあらかじめ床面に高密度でおいて、防振ゴムの摩擦と粘着力でフローリング床と2×4材を接着します。
防振ゴムは、将来壁を撤去したときには床を傷つけず剥がせることを期待しています。子供はいずれ巣立ってしまいますから、外すことも考えます。
床で組み立てた壁枠を、防振ゴムの上に載せて垂直に立てます。
気を付ける点は、天井側に梁のように強力な下地がある場所を確実に選ぶことです。
天井に穴を開ける覚悟があれば、天井裏の梁まで到達するようコーススレッドで貫通固定をしたほうが良いです。
このとき垂直に立てるため、水準器を使って2×4が垂直になるよう調整します。
天井を突っ張る
天井側を突っ張る時には、ラブリコのアジャスター器具と天井の間に1×4材を差し込みます。
そして、1×4材と天井の隙間には床面と同じく粘着性がある防振ゴムを配置します。
天井との隙間に防振ゴムをはさむことで、天井側の木材のズレをおさえます。
1×4材は天井の下地の補強の意味合いで、補強できるなら金属板でも角材でもよいです。
2×4材でもよいですが、天井側に持ち上げて作業を行うのに重すぎるので、1×4材を使いました。
1×4材を複数の下地にかかるように配置すると、天井にかかる力が分散して安定します。
逆に、ラブリコのあるところだけ局所的に突っ張ると、天井が部分的にへこみ、最悪は波打ってしまいます。
その結果、突っ張りの効きが悪い箇所ができてしまい、地震の時にとても危険です。
柱を立てて突っ張った後は、木材が形状になじむ過程でアジャスターが緩んだりしますので、増し締めを忘れずに行ってください。
仕切り壁の完成
パーテーションの骨組みができてしまえば、あとは板を貼り、扉をつけていきます。
子供がまだ、視線をさえぎってほしいと言い出さないので、壁と扉は作っていません。
壁の柱を立てるところまでが大変なので、この後、壁板の取り付け作業はさほど難しくありません。
今回使った主な部品は、以下のものです。ぜひご活用ください。